篠田節子の「逃避行」(人間の子供をかみ殺した愛犬と逃避行する主婦を描いた話)を読みました。

「逃避行」について

篠田節子の本は何冊か読んだことがあり、ストーリーの展開のテンポがよく、テーマも面白いものが多くて好きなのですが、その篠田節子がワンちゃんをテーマにした「逃避行」という本を書いていると知り、読んでみることにしました。

ストーリー

愛犬のゴールデンレトリーバーのポポが近所の子供をかみ殺してしまった直後からストーリーがはじまります。

マスコミが詰めかけ、殺人犬として扱われるポポ。

ただ、主人公のポポの飼い主の妙子にとっては、それは正当防衛だったしか思えないのです。というのも、その近所の子供は以前から勝手にブロック塀を超えて家の敷地内に入ってきて、ポポを棒切れで殴るなどの嫌がらせを繰り返していたのです。今回のポポの「犯行」もその子が癇癪玉をポポに向かってぶつけ、パニックになったことが原因でした。

ただ、他の家族は妙子とは違い、ポポを保健所で処分する方向に動きます。それに耐えられない妙子は、夫と成人した娘2人という人間の家族を捨て、ポポと逃避行することにするのです。

読んだ感想

話の展開が早く、さくさく一気に読め、個人的にはとても面白かったです。

この小説の面白いところは、犬への愛情や家族のつながりのみを書いているのではないことです。逃避行の末、2人は自然の中で生活することになるのですが、「可愛い息子」でしかなかったはずポポが、狩りを覚え、野生化していきます。そういったポポの変化に戸惑いを覚えたり、それでもやはりポポが寄り添ってくれる時間にこの上ない幸せを感じたり・・。それとは別に、専業主婦だった妙子自身もどんどん凄みを増していったりと、現在のワンちゃんとの生活そのものや、生きることについても考えさせられる本でした。

ちなみに、最後はどうなるのだろうと思っていたら、予想外の結末でした。

読み終わった後に、冷静に考えると、「そもそもなんでそんな近所の子供が来るかもしれない庭にポポを放っておいたんだろう?」とか「そんなに早く野生化するもの?」とかいろいろと疑問はありましたが、でも読んでる間はそんなこと気にならないぐらい、ぐいぐいストーリーに引き込まれてしまいました。ワンちゃん好きなら楽しめると思います!

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